畳部屋をフローリングにリフォームする際には、見た目の変化だけでなく、いくつかの重要な注意点を考慮する必要があります。これらを怠ると、後々のトラブルや思わぬ追加費用に繋がる可能性があります。最も大きな注意点の一つは、湿気対策です。畳は湿気を吸収・放出する性質がありますが、フローリングは基本的に湿気を吸いません。畳を撤去しフローリングにする際、床下の湿気がそのまま部屋に影響する可能性があり、フローリングの反りやカビの発生、結露の原因となることがあります。特に、床下の通気性が悪い家屋や、水回りに近い部屋では注意が必要です。リフォームの際には、防湿シートの施工や、床下の換気状況の確認を業者に依頼し、適切な湿気対策を講じることが重要です。次に、床下地の状態確認が欠かせません。長年畳が敷かれていた床下は、湿気の影響で木材が腐食していたり、シロアリの被害があったりする可能性があります。畳を剥がした際にこれらの問題が見つかった場合、補修や駆除作業が追加で必要となり、費用も工期も増えることになります。リフォーム契約を結ぶ前に、事前に床下点検を行ってもらい、その結果を踏まえて見積もりを出してもらうのが賢明です。また、防音対策も重要な注意点です。特にマンションなどの集合住宅では、管理規約で床の遮音性能が定められている場合があります。フローリングにすると、畳よりも足音が響きやすくなるため、遮音等級の高いフローリング材を選んだり、防音マットを下地に敷いたりするなどの対策が必須です。これを怠ると、階下からの苦情や、管理組合からの指摘で再工事が必要になる可能性もあります。さらに、畳の厚みとフローリングの厚みの違いによって、部屋の床レベルに段差が生じる可能性も考慮しておきましょう。特に隣接する部屋がフローリングの場合、スムーズな移動を妨げたり、見た目の違和感が生じたりすることがあります。段差をなくすための調整費用が発生することもありますので、事前に業者と相談し、納得のいく仕上がりになるよう計画を立てましょう。これらの注意点を事前に把握し、プロの意見を聞きながら慎重に進めることで、後悔のないフローリングリフォームが実現できます。
畳からフローリングへの変更注意点