12畳のフローリング張り替えにかかる費用は、選ぶ材料や工法によって大きく変動するため、具体的な費用をイメージしにくいと感じる方もいるかもしれません。ここでは、一般的な材料と工法に基づいた費用シミュレーションを通じて、12畳の張り替えにかかる費用を具体的に見ていきましょう。まず、最も費用を抑えたい場合のシミュレーションです。比較的安価な複合フローリングを選び、既存の床材の上に重ねて張る「重ね張り工法」を採用する場合、材料費は1平方メートルあたり約4,000円から7,000円、施工費は1平方メートルあたり約3,000円から5,000円が目安となります。12畳(約19.8平方メートル)で計算すると、材料費が約8万円から14万円、施工費が約6万円から10万円となり、合計で約14万円から24万円程度が想定されます。次に、一般的な複合フローリングを使用して、既存の床材を撤去して新しく張り直す「張り替え工法」を採用する場合です。材料費は重ね張りと同じくらいですが、撤去費用と廃材処分費が別途必要になります。撤去費用は1平方メートルあたり約1,000円から2,000円、廃材処分費は1平方メートルあたり約500円から1,000円が目安です。この場合、材料費と施工費に加えて、撤去・処分費が約3万円から6万円程度加算され、合計で約17万円から30万円程度が見込まれます。さらに、高級感のある無垢フローリングを選び、張り替え工法で施工する場合です。無垢フローリングの材料費は1平方メートルあたり約6,000円から15,000円と高価になります。そのため、材料費だけで約12万円から30万円程度となり、これに施工費と撤去・処分費を加えると、合計で約21万円から46万円以上になることもあります。これはあくまで一般的なシミュレーションであり、実際には業者の料金設定、部屋の形状、床下の状態、地域などによって費用は変動します。複数の業者から詳細な見積もりを取り、それぞれの内訳をしっかりと比較検討することが、予算内で最適なフローリング張り替えを実現するための鍵となります。