築年数が経過した家において、蚊が室内に侵入する主な原因の1つは網戸の劣化です。網戸の寿命は一般的に5年から7年程度と言われていますが、直射日光や雨風にさらされる環境ではそれよりも早く網が脆くなります。網を指で押してみて、弾力がなく簡単に破れそうな状態であれば、それは蚊を防ぐ能力が低下しているサインです。特に網戸の端の部分が枠から外れかかっていたり、網目が広がっていたりすると、そこは蚊にとっての絶好の入り口となります。網戸の張り替えは自分でも比較的簡単に行うことができ、最新の機能性ネットを選ぶことで蚊に対する防御力を劇的に高めることが可能です。最近注目されているのは、網自体に虫を寄せ付けない成分が練り込まれた薬剤含有ネットや、ナノ粒子技術を用いて汚れを付きにくくし、網目の細かさを極限まで高めた製品です。蚊の大きさは約5mm程度ですが、手足を含めるとそれ以上のサイズになるため、標準的な18メッシュでも侵入を阻止できるはずですが、実際には網目をすり抜けるようにして入ってくる個体も存在します。そのため、24メッシュ以上の細かい網を選ぶことが推奨されます。また、張り替えの際には網だけでなく、網押さえゴムも新調することをお勧めします。古いゴムは硬化して縮んでいることが多く、網をしっかりと固定できずに隙間を作る原因になるからです。自分で張り替えを行う際のコツは、網をピンと張りすぎないことです。強く張りすぎると枠が歪んでしまい、サッシとの間に新しい隙間が生まれて蚊の侵入を許してしまいます。適度なテンションを保ちながら、ローラーを使ってゴムを溝に押し込んでいく作業は、慣れれば1枚あたり15分程度で完了します。張り替えが終わった後の達成感とともに、新しくなった網戸が蚊を完璧にシャットアウトしてくれる安心感は格別なものです。蚊は水たまりなどの発生源から飛来しますが、最後の砦となるのは窓に設置された網戸です。この砦を強固に保つことが、家族をデング熱や日本脳炎といった蚊が媒介する感染症から守ることにも繋がります。本格的な夏が来る前に、一度家中の網戸をチェックし、必要であれば新しい網にリフレッシュして、蚊の羽音に悩まされない快適な季節を迎えましょう。
網戸を張り替えて蚊のいない夏へ